AI 支援ルームレイアウト|4×5m リビングの 6 つのプロンプト
6 つのレイアウトプロンプトで、4×5m のリビングに TV・ソファ・コーヒーテーブル・読書コーナー・照明・収納を配置します。

AI ルームプランナーが本当に役立つのは、すでにある部屋の条件をきちんと踏まえてくれるときだけです。壁の長さ、窓の位置、ドアの開閉範囲、通路の余白といった要素です。この記事では、ある 4×5m のリビングを題材に Aedifex の AI アシスタント を使い、そのまま使い回せる短いプロンプトを紹介します。
出発点
20 平米のリビング、天井高は 2.7m。南側の壁に幅 2m の窓、北側の壁にドアがあります。床はコンクリート(賃貸)、壁は白塗りです。
目指すのは、次の条件を満たすレイアウトです。
- 4 人がゆったり座れる
- TV を壁掛けできる
- 小さな読書コーナーがある
- 窓を塞がない
プロンプト 1:アンカーを確立
「窓の反対側の壁に TV を追加して」
AI はシーンを読み取り、南側の壁に窓があると認識したうえで、55 インチの TV を北側の壁の中央、標準的な取り付け高さに配置しました。
ポイント:いちばん大きな視覚的アンカーから始めましょう。あとはすべて、それを基準に位置を決めていきます。
プロンプト 2:座席
「TV に向けて 3 人掛けソファを、間隔を 2.5m ほど空けて追加して。ソファと直角に肘掛け椅子も追加して」
AI はソファを TV と平行に、2.5m 離して配置しました(「間隔」を TV からソファ背面までではなく、TV からソファ前面までと正しく解釈しています)。肘掛け椅子はソファの右端に直角に置かれ、L 字の配置になりました。
ここで確かめたいのが、ツールが家具の名前だけでなく、家具同士の関係まで理解しているかどうかです。ソファ・TV・肘掛け椅子が、バラバラな 3 つの配置ではなく、ひとつの座席グループとしてまとまっている必要があります。
プロンプト 3:コーヒーテーブル
「ソファと TV の間にコーヒーテーブルを置いて、両側に 40cm の通路を残して」
この 40cm は意図的なものです。人がまたいで通れる標準的な余白だからです。AI は 90×50cm のコーヒーテーブルを、ソファから 50cm(これも標準的な距離)離して配置しました。
何も指定しなければ、AI はインテリアデザインの定石に沿った寸法や配置を使ってくれます。こだわりがある場合は、具体的に伝えましょう。
プロンプト 4:読書コーナー
「南東の角に読書コーナーを作って。座り心地のいい椅子、サイドテーブル、フロアランプを」
AI は角に 3 つのアイテムをまとめて配置しました。
- 窓に向けて角度をつけた回転式の肘掛け椅子(真正面ではなく斜めに向け、読書中に光が肩越しに入るようにしている)
- 椅子の右側に置いた 40cm のサイドテーブル
- 椅子の後ろ左側に置いたフロアランプ
なかでも気が利いているのがランプの位置です。斜めに向けた椅子の後ろ斜めに配置されているので、角を飾るだけでなく、ちゃんと手元の本を照らせるようになっています。
プロンプト 5:反復
「ソファが窓から遠すぎる気がする。座る場所にもっと光が入るように動かして」
AI はソファを窓に向けて 30cm ほど近づけ(下にあるラジエーターを塞がない程度に)、さらに窓側へ 5 度回転させました。ささやかな調整ですが、的確です。
プロンプト 6:収納
「TV の後ろの壁に本棚を追加して、TV を左右から挟むように」
背の高い細身の棚が 2 つ、TV の両側に 1 つずつ現れました。AI は TV の周囲に約 30cm の余白が残るサイズに調整しており、棚が TV にぴったり接するよりもすっきりと見えます。
AI が間違えたところ
- 最初はラグをコーヒーテーブルの下だけに敷き、ソファの前脚の下までは広げてくれませんでした。「ラグを大きくして、ソファの前脚の下まで届くようにして」 と頼んだところ、対応してくれました。
- ソファの横に、飲み物を置くためのサイドテーブルを提案してくれませんでした。こちらから明示的に頼む必要がありました。
- 最初の TV は 65 インチでした。55 インチにしてほしいと伝えると、調整してくれました。
AI は判断を肩代わりしてくれるものではなく、レイアウト案を素早くスケッチするための道具です。それらしいたたき台にはすぐにたどり着けますが、ラグのサイズやサイドテーブル、視線の抜け、暮らしのクセといった部分は、最後は自分で舵を取ることになります。
総時間:12 分
何もない部屋から、歩き回れる 3D レイアウトまで。価値があるのは、最初の結果が完璧だということではありません。家具を買う前に、間隔の取り方のミスに気づけることです。
自分で試す
デモを開いて、4 つの壁を描き、6 つのプロンプトを順番に実行してみてください。イメージに近づいてきたら、登録 すれば保存して、寸法の調整を続けられます。
技術的な仕組みについては WebGPU がブラウザの 3D を支える仕組み を、ツールの比較については Aedifex と SketchUp の比較 をご覧ください。
プロンプトを書くコツ
うまくいくプロンプトには、たいてい「関係」と「制約」が入っています。「ソファを置いて」だけでは曖昧です。「3 人掛けソファをテレビに向けて、テレビから約 2.5 m 離して置いて」と書くと、AI は家具、向き、距離を同時に判断できます。
寸法が大事なときは数字を入れましょう。「ドアから窓まで 80 cm の主動線を残して」のような指示は、実際に使える余白を作る助けになります。一方で雰囲気は自然な言葉で十分です。「読書コーナーをもう少し落ち着いた感じに」と伝えれば、照明、ラグ、椅子の角度で調整できます。
1 回の指示では 1 つの意図に絞るのがおすすめです。ラグを大きくし、収納を増やし、照明を変え、ソファの向きも変える、という依頼を一度に出すと、何が良くなったのか判断しづらくなります。
AI の後に人が見るべき点
AI が作った案は、人の目線の高さで歩いて確認します。ソファが窓への動線をふさいでいないか、椅子が孤立していないか、テレビを見るためだけの席になっていないかを見ます。引き出しやカーテンを開けた状態も想像してください。上から見るときれいでも、暮らすと使いにくいことがあります。
この 4 x 5 m の部屋では、最後に人が直したのは、大きめのラグ、ソファ横のサイドテーブル、テレビ両側の本棚の幅でした。AI は早い下書き、人は生活感と細部の判断、という分担がいちばん現実的です。